potabobe_dorcus

クワガタ採集・飼育とF1について語ります

菌糸ビンのサイズと居食い

こんばんは。potabobe_dorcusです。
今日はいい天気でした。この時期は職場に「寒い」と言っている人と「暑い」と言っている人が混在していて、温度調整が難しいです。自分も軽い風邪引いた感じです。

さて、おとといの記事に質問をいただきました。
(質問文は短く加工しています。また用いる写真が過去掲載のものもあります。ご容赦ください)

Q. 幼虫を太らせるにはあまり幼虫自体が菌糸ビンの中で動かない方がいいとのことですが、「あまり菌糸ビンは大きくしないで頻繁に交換した方が吉?」と考えてしまいがちです。
菌糸ビンを1,400ccの大きなものに切り替える一番のメリットってどんなことなんですしょうか?

ネットや雑誌の入れ知恵+多少の経験からお答えします。また、過去にこのブログを読まれて誤解を与えてしまった方がおられましたらお詫びします。

A.「動かない方がいい」と言うのは、「その場にとどまってじっとしている」と言う意味とは少し違います。まずここで言う「動く」は、菌糸ビンを下から上まで全て食べ尽くし、食痕が全面に渡って出ることを表しています。こんな食痕で上まで全部覆われる感じです。
f:id:potabobe_dorcus:20181115222928j:plain
さもモリモリ食べて大きく育ちそうですが、あけてみて体重が重い幼虫が出てくるボトルはこんな感じです。
f:id:potabobe_dorcus:20181115223306j:plain
体重が乗っている幼虫は「居食い」と言う状態を作り出しています。自分を中心として周囲の環境を整えて部屋を作り、部屋の壁面にあたる部分を食べ、糞をし、それがまた環境を整え、消化しきれなかった糞をまた食べたりしてどんどん育っていきます。単純に菌糸ビンを下から上まで食べ尽くすのではなく、より効率よく栄養を吸収できる環境、餌を作り出して食べているわけです。これを「動かない」と表現しましたが、言葉にしてみると説明不足過ぎですね。すみません。

バクテリアの働きとか、菌の働きとか、栄養分の話とかにつながるのですが難しい話はわかりません(笑)

1400ccに入れるのは、居食いの部屋を大きく出来たり、部屋を作るのに適したポイント(菌糸ビンの中で)をなるべく多く与えること、あとは1400ccになるとボトルの径が大きくなるので大きな蛹室を作りやすいことくらいでしょうか。幼虫は容器のサイズを認識しているなんて話もあります。与えられた環境、空間が大きい方が、幼虫自身の成長目標も大きくなるのかもしれません。

今期の最大体重はこの子です。全く食べていない場所も多く残っています。
f:id:potabobe_dorcus:20181115225416j:plain
血統が居食いを呼ぶのか、菌糸ビンが居食いをさせるのか。そのあたりが重要なテーマだと感じます。
皆様のご意見お待ちしております。

ブログランキングもぜひ応援お願いします。

昆虫ランキング